孤独

 気がつけば、周囲は妖魔の死体。

 僕が知っている限り、あいつの体は血に濡れていた。

 常に頭に響くのは、狂った大人の声と機械音、そして…両親の“血”の暴走が収まらない状態の僕のうめき声。

 ――分からず屋共に鉄槌を――

 ――お前達は私達の手足だ――

 ――手足に感情なんていらない――

 ――必要なのは、分からず屋共を滅する力のみ――



 あいつは、常に連中によって洗脳されていき…狂った。
 正確には『歪んだ教育を施されて』狂ってしまい…



 僕以外の全員をその手で葬った。



 しまいには、土地狂った事を言い出して僕に自分を殺させようとした。

 …バカだよ、しかもそんじょそこらのバカじゃない。世界一のバカだ。

 だから、僕が終わらせる。
 僕があの時お前を止めなかったら、こんな事にはならなかったんだから。






Fin.